みなさんこんにちは!Ayuです。
今回は、バレエの「脚のポジション」についてお話していきたいと思います。
バレエを始めたばかりのあなたはもちろん、バレエをもうある程度長く習っているあなたにも、ぜひ読んで自分のポジションを見直して欲しいと思います。
※注意!
今回お話しているポジションの基準は、ロシアのワガノワメソッドとなります。
ほかのメソッドの場合、異なる点があることをご了承ください。
★目次★
ポジションって?
クラシックバレエには、5つの脚のポジションがあり、第1、第2、第3、第5、第4の順番で練習していきます。
なぜ第4ポジションが最後なの?
第4ポジションを一番最後に覚えるのは、「一番難しい」からです。
意外と単純な理由ですね。
また第3ポジションは、ポジションの習い始めの段階で、第5ポジションを覚える前の練習としてよく使いますが、その後は使いません。
(キャラクターダンスでは似たようなポジションを使います)
ちなみに、第6ポジションというのもあって、これは「ニュートラルポジション」と呼ばれ、足を揃えて立った状態のことを指します。
正式なポジションではないですが、レッスンではよく使われるので覚えておいてくださいね。
ポジションの重要性
クラシックバレエでは「ポジションに始まり、ポジションで終わる」動きがほとんどです。
ポジションが正しくできていないと、「だらしのない動き」になってしまいます。
どんなにクルクル回れても、どんなにジャンプが高く跳べても、ポジションが美しくないと「クラシックバレエ」ではなくなってしまうのです。
また、正しいポジションを習得することで、
- アンドゥオール
- 上体の引き上げ
- 上半身の保ち方
- 重心の正しい置き方
を同時に身につけることができます。
ちなみにロシアのバレエ学校では、ポジションを覚えるために「一つのポジションで8〜16小節キープする」という練習をしています。
4拍子の8小節というと、バーレッスンの1曲分に相当するくらいの長さです。
それも毎日!!
ですが、それくらい地道な努力が必要で、それくらい大切なことなんですね。
それでは各ポジションについて、一緒に詳しくお勉強していきましょう!
バレエのポジション
序章:全ポジションに共通すること
はじめに、全てのポジションで共通して気をつけて欲しいことを挙げておきます。
- 足の裏は「かかと」「親指」「小指」の3点をぴったりと床につける
- ふくらはぎは前に向けて回し、膝を外へ開く
- 膝とつま先の向きを揃える
- 土踏まずは上げる
- 足の指は伸ばす
- 膝はしっかり伸ばす
- 上体は上へ引き上げ、肩は下ろす
- 上体の「四角」を崩さない
- お尻はしっかり締める
以上の9点は、どのポジションであっても気をつけて欲しいポイントです。
第1ポジション
足を外側に開き、「太腿、膝、かかと」同士をぴったりとくっつけた状態です。
第1ポジションで最も大切なことは「片方の親指からもう片方の親指までが一直線であること」。
「くの字」になってはいけません!!
足で漢字の「一」をイメージしてくださいね。
ただ、習い始めでアンドゥオールがうまくいかない人は、無理に開きすぎなくて大丈夫。
あまり無理やり開くと、土踏まずが落ちて「回内足」のトラブルを起こしてしまうこともあります。
それよりも大切なのは、「小指にもしっかり力を入れて踏ん張ること」。
少しずつ練習して、綺麗な第1ポジションを目指しましょう!
ちなみにX脚(反張膝)の場合でも、なるべくかかととかかとをくっつけるように努力しましょうね。
第2ポジション
第2ポジションは、第1ポジションから「自分の足一つ分」の幅を空けた状態です。
重心は、両足の真ん中にあるようにし、片方の足に重心が傾かないように注意しましょう。
日本では「第2ポジションの位置が広すぎる」生徒さんをよく見かけます。
広すぎるとジャンプのための力が出せなくなってしまいます。
「自分の足一つ分」を守ってくださいね。
ちなみにX脚(反張膝)の場合、膝を中に押し込めないように注意してくださいね。
脚を痛めてしまいます。
第3ポジション
第3ポジションは、第1ポジションから「片方の足にもう片方の足を半分重ねて」つけます。
重心は両方の脚に均等にかかっているようにしましょう。
重心がかたよってしまうと、体が引き上げられなくなってしまいます。
それと、骨盤や肩のラインが崩れていないかも重要チェックポイントです。
後ろ脚をしっかりと引き上げて、前脚をしっかりと開くことを意識してください。
この第3ポジションは、第5ポジションの練習(前段階)として使われます。
大きくなってからや、舞台では使うことはほぼありません。
第5ポジション
第3ポジションの形を保ったまま、「片方の爪先ともう片方のかかとをぴったり重ねて」つけます。
前から見たときに、後ろ足のつま先が見えないのがベストです。
重心は両方の脚に均等にかけるようにしましょう。
ここで、よくある間違いをチェックしてみましょう。
- 両脚で押し合って立っている
- 後ろの脚で前の脚を支え、つっかえ棒のようになっている
- 前脚の膝が曲がっている(=後ろ重心になっている)
これらはどれもN Gです。
両脚はどちらも自由に、すぐ動かせるように、2本の脚が独立して立っているように心がけましょうね。
それと、今までの3つのポジション以上に、土踏まずが潰れてしまわないように気をつけないといけません。
でないと、プリエをしたときに膝が横ではなく前に行ってしまったり、ジャンプや回転のときに膝が内側に入ったりしてしまいます。
初めのうちはとっても難しいことなので、少しアンドゥオールを緩めた状態から始めるのも悪くありません。
それよりも、親指側に重心が傾き、土踏まずが潰れてしまうことの方が問題です。
その癖がついてしまうと、後から直すのはとても大変だし、足を痛める原因にもなってしまうからです。
まずは姿勢を整え、足の裏3点できちんと立てるようにしましょう。
第4ポジション
第4ポジションは、「第5ポジションから平行に足を一つ分前に出した状態」のポジションです。
なので、第5ポジションと同じく「前足のつま先と後ろ足のかかと、前足のかかとと後ろ足のつま先が同じラインに来るように」なっていなければなりません。
よくある間違いが、「前足が横にずれてしまっている」ことです。
(ちょうど第3ポジションから前に出したような形ですね)
このような第4ポジションでは、脚の付け根を開く練習にもならないし、なんの意味もないポジションになってしまうので気をつけましょう。
重心は両足のちょうど真ん中に来るようにします。
後ろだけに重心がきたり、前だけに偏ったりしないように気をつけましょう。
特に、プリエをするときに重心が傾きがちです。
グランプリエをしたときに、両足の間に自分のお尻があるかよく確認するようにしてみてください。
そして第4ポジションでは特に、上半身が傾きやすくなってしまいます。
鏡を見ながら、次のポイントをチェックしてみましょう。
- 前脚の腰が前に出ていない
- 骨盤は床と平行なラインを保てている(片方の腰が上がっていない)
- お尻が出っ張っていない
- 両肩が真っ直ぐ床と平行になっている
これらのチェック項目は、全てのポジションに当てはまることですが、第4ポジションではより崩れやすくなっているのでしっかり意識してみてくださいね。
まとめ
いかがでしたか?
あなたのポジションはどうでしたか?
「全部出来ていた!」
というあなたは、自信を持ってください。
ポジションの基礎がしっかり出来ています。
「知らないことばかりだった」
というあなたも大丈夫。
今日ここで正しい知識を得られたと思います。
いきなりは出来なくっても、少しずつ挑戦していってみてください。
脚のライン、バレエの一つ一つの動きが美しくなるはずです。
あなたが美しいポジションを身につけて、美しく踊れることを願っています。
頑張りましょうね!
Ayu