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バレエの基礎力上達!〜バットマン・タンデュ〜

みなさんこんにちは、Ayuです。

今回は、バレエのとっても大切な動き「バットマン・タンデュ」についてお話していきたいと思います。

バレエを始めたばかりのあなたはもちろん、プロを目指してコンクールにバリバリ出ているあなたにも、ぜひ一読してほしい内容です。

 

バットマン・タンデュがなぜ大切なのか

バットマン・タンデュ(以下タンデュ)というと、バーレッスンのはじめに、プリエがあって、その後子供も大人もプロも必ず行うあの動きです。

「タンデュ」とは、フランス語で「ピンと伸ばした運動」という意味です。

タンデュをする動足は、曲がらずに、いつもピンと伸ばしていなければなりません。

タンデュは、プリエと同様、全ての動きの基本になる動きです。

タンデュをしっかり正しく学び、訓練することで、「脚の筋力が鍛えられ」「正しいアンドゥオール」が身につきます。

それによって、様々なパでの脚の出し方、脚の戻し方が美しくなり、かつ正しいパワーが得られるようになります。

例えば、コンクールでよく見る眠れる森の美女第3幕オーロラのVa.で、シソンヌ・フェルメがあります。

この時、戻ってくる足が汚い!生徒さんをよく見かけます。

これはタンデュを正しく身につけていないからです。

歩き方もそう。

舞台袖から歩いてくる歩き方が汚いのは、タンデュが下手だからです。

このように、バレエのほぼ全ての動きにおいて、タンデュが正しく行われていないことによって、「なんか違う」「汚い」動きになってしまうのです。

それでは、タンデュの正しいやり方を見ていってみましょう。

 

 

タンデュの正しいやり方

前に出すとき

 

  1. まずかかとから前にスライドさせていきます。(このとき、かかとはまだ床から離しません)
  2. 軸足にきちんと重心が乗っていることを確認しながら、さらにかかとから前へスライドさせていきます。
  3. かかとを床につけていたらもう重心が軸足から外れそうになったら、かかとを床から離します。
  4. 足の指を使って爪先を伸ばします。
  5. 戻ってくる時は、爪先から動き出します。
  6. 先ほどかかとを離した場所まで指と指の腹でスライドさせて、かかとを床につけます。
  7. 足の裏全体を床につけたままスライドさせ、ポジションに戻します。

 

 

まずかかとから前にスライド

足の裏全部(かかとから爪先まで)を床につけたままスライドさせてタンデュを始めます。

この時、爪先はポジション(例えば5番)の位置から動きません。

つまり、4番ポジションを通ります

ただし、4番ポジションのように重心は移動させず、必ず軸足に100%載せたままです。

かかとも当然床につけたままです。

 

 

さらにかかとからスライド

1の状態からどんどんスライドさせて動脚を前に出します。

このときも、かかとはずっと床につけたまま。

爪先の方向はポジションと同じ方向で、4番ポジションの位置へ。

軸足から重心が移らないように気をつけましょう。

動脚を床から離しても立っていられますか?

 

 

かかとを床から離す

ずーっとそのままスライドを続けていくと、重心の移動なしではかかとを床につけていられなくなってきます。

その限界ポイントになって初めて床からかかとを離します。

爪先と指の腹は床についたまま、向きも5番ポジションから変えないで外向きのまま(6番ポジションにならないように!)、まだ爪先は伸ばしません。

膝はしっかり伸ばしたままです。

 

 

足の指を使って爪先を伸ばす

指の腹も、かかと同様床につけているのが限界になってきます。

そしたらやっと爪先を伸ばします。

しっかり床を感じながら、足の指を使って爪先を伸ばしてください。

このとき、かかとの向きは、スライドさせてきた向きのまま、身体の内側へ来るように。

かかとが床の方を向いていてはいけません!

同時に親指の腹を天井に向けるようなイメージでしっかりとアンドゥオールしましょうね。

 

 

戻ってくる時は爪先から

今度は出したときとは反対に、爪先から動いていきます。

かかとは動かさずに、爪先だけを外側へ向けながら自分の方へ引き寄せていきます。

これから第4ポジションに置くと意識して、軸足と並行になるところまで爪先を持っていきます。

 

 

指と指の腹でスライドさせて戻し、かかとを床につける

そのままどんどん足を元のポジションへと近づけていきます。

このとき爪先はいつも外を向いたままです。

決して前の方向へ向いたりしないように注意しましょう。

先ほどかかとを離した位置まできたらすぐにかかとをつけて第4ポジションに置きます。

 

 

足の裏全体をつけたままスライドさせ、ポジションへ

第4ポジションにおいた動足を、そのままスライドさせて元のポジションへ持っていきます。

足の裏は決して床から離れないことと、第4ポジションにおいたアンドゥオールの足を崩さないように丁寧に戻しましょう。

 

 

あなたのタンデュはどうですか?

いかがでしたか?

文字で読むとややこしくってわかりにくいので、ご自身でやってみることをお勧めします。

わかりやすい動画を貼っておくので参考にしてください^^

 

1:43あたりから前のバットマンタンデュを見せてくれています。

しっかり「かかとをギリギリまで離さない」「戻ってくる時はすぐにかかとをつけてからスライドする」のがよく見えます。

横や後ろも同様です。

かかとをつけたまま動脚を動かしていき、ギリギリのところでドゥミ・ポアントを通ってポアントへ伸ばします。

戻すときはその逆ですね。

 

 

バットマン・タンデュのよくある間違い

バットマン・タンデュのときよくある間違いについてお話していきます。

×脚が動き始めるときに、上体が軸足の方に動いてしまう

バットマン・タンデュのときは、上体は動かしてはいけません

(ここで言っているのは、「上体をつけない」のではなく、「無駄に動かさない」ということです)

特に足を動かし始めるときに、上体がぐらついてしまう人がたくさんいます。

特に初心者の方は気をつけてくださいね。

上体は上へ引き上げ、脚だけが軽ーく

動いているようにしましょう。

お尻をふりふりしたり、腰を動かして脚を出してはいけませんよ。

 

 

×先にかかとをあげてから脚を出す

これは先ほどもさんざんお話したとおり。

かかとを浮かすのは最後の最後です。

「かかとで床を擦る」のがバットマン・タンデュです。

まるで足の裏全体で床の雑巾掛けをするように、しっかりと滑らせてくださいね。

かかとで脚全体をリードしていくイメージを持つとわかりやすいかもしれません。

 

 

×甲を縮めてしまっている

足先を極度に緊張させながら脚を動かすと、こんなことになってしまいます。

料理中に包丁で何かを切るときに、押さえる方の手のような「猫の手」状態になっている足のことです。

指だけが曲がって、足の甲に変な力が入っているせいで起こってしまう間違いです。

ポジションに立った状態からしっかりと足の力を抜いてリラックスさせた状態で動かし始めましょう。

 

 

×ドゥミ・ポアントが通れていない

これは結構致命的な間違いです。

指の腹もかかと同様に床を滑らせて動かしていきます。

いきなり「ピョコン」と爪先だけを伸ばさないこと。

せっかくのタンデュのエクササイズが台無しになってしまいます。

 

 

×脚が短い

元々の長さのことを言っているのではないのでご承知おきを。

脚を出したとき、特に横だとわかりやすいですが、骨盤が歪んでいると脚が短くなってしまいます。

動脚の方の骨盤が上がってしまっていることが原因ですね。

骨盤は動かさずに、常に床と平行であることを意識して、脚を「遠く遠くに、長ーく」出すように意識してみましょう。

 

 

×脚を閉じるときにお尻をフリフリする

脚をポジションに閉じるときに、ポジションに綺麗に入れようとするあまり、お尻をフリフリしてはいけません。

前タンデュからの時は後ろに、後ろタンデュからの時は前にフリフリしがちです。

軸足と腰をしっかりと引き上げて、両脚のアンドゥオールを保ちながら、脚だけが動いているように気をつけましょう。

お尻を突き出してポジションに入れるのもNG ですよ!

 

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

みなさんは正しいタンデュができていましたか?

もし、「こんなこと当たり前でしょ」と思った方がいらっしゃれば、きちんと正しいタンデュの知識が身についている証拠です。

自信を持ってこれからも正しいレッスンを行なってください。

「こんなこと初めて知った!」という方は、この記事を読んで、正しいタンデュが身体に身に付けられるよう、意識してレッスンを行うようにしてみてください。

タンデュだけでなく、ほかのパもきっと綺麗に、楽にできるようになりますよ。

今日が一番若い日!

これを機に、みなさんがレベルアップできることを心から願っています。

 

Ayu

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