みなさんこんにちは、Ayuです。
今回は、プロのバレエダンサーになりたいあなたへ向けて、「プロダンサーになるにはどのような方法があるのか」についてお話していきたいと思います。
★目次★
バレエ団のオーディションを受ける
もっとも直接的でシンプルな方法です。
受けたいバレエ団をピックアップして、オーディションを受けます。
これは、国内・海外共通の方法です。
具体的には、まずオーディションを受けたいバレエ団をいくつかピックアップします。
第一志望に受かれば願ってもやまないことですが、第二志望、第三志望といくつか受けておくのも良いです。
もし、時間的にも余裕があり、「どうしてもこのバレエ団じゃなきゃ嫌!」という場合には、第一志望だけ受け続けるのももちろんアリです。
受けたいバレエ団が決まったら、次回のオーディションがいつなのかを調べましょう。
大体は公式サイトに「団員募集」や「ダンサー募集」のページがあると思います。
そこをクリックして、オーディション時期や募集要項などを細かく調べます。
これは、国外・国内問わず共通している部分です。
書類審査の他に、映像審査や現地での審査など、バレエ団によって様々な方法がとられていますので、ここでしっかり確認と対策を考えておきましょう。
あとはその募集要項に従って準備をするのみ。
写真やビデオを送らなければいけない場合は、しっかりとその対策をしてからプロにお願いするか、ご自身の先生と協力して撮影します。
対策としては、まずその受けたいバレエ団が
- どんなレパートリーを持っているか
- どういったスタイルか(ロシア式、フランス式、ロイヤル式など)
- 芸術監督の意向はどのようなものか
このような点は事前にリサーチして頭に叩き込んでおく必要があります。
レパートリーを知ること
レパートリーを知ることで、そのバレエ団の方向性を読み解くことができます。
例えば伝統的なバレエを多く上演しているバレエ団なら、クラシックの基礎が重点的に求められます。
反対に現代的なバレエや創作バレエを多く上演しているバレエ団なら、クラシックはもちろん、コンテンポラリーもある程度踊れなければいけませんね。
まずはこのレパートリーを知って、バレエ団の特色や方向性を知ることで、「自分に今足りないもの」を認識し、そこを強化していきます。
クラシックの基礎を一から確認しておきたい場合は、そのバレエ団またはバレエ団がある国のワークショップを受けてみるのも一つです。
また、クラシック以外に足りないものがあるなら、そのワークショップや、実際のクラスを受けてみるのも良いでしょう。
どういったスタイルか
当たり前のことですが、そのバレエ団がどのような流派のバレエを基礎にしているかで全く対策は変わってきます。
例えば、マリインスキーに入りたいのに、RAD(ロイヤルバレエ)の基礎を中心に今までバレエを習ってきた人は、やり方が違うので、どれだけ上手に踊れたとしても合格できません。
コールドとして入団したときに(ソリストであっても数人で踊ることがありますよね)、一人だけ「なんか違う」となってしまうからです。
簡単な例を挙げると、バーレッスンで「プール・ル・ピエ」という動きがありますが、ロシアでは「軸足から重心移動しない」ですが、ロイヤルでは「2番ポジションのように両足の真ん中に重心を移動」させますよね。
他にも私がよく日本の教師を指導していて思いますが、90%の日本人は、フラッペのとき「足をフレックスにして蹴るように」フラッペをします。
ヨーロッパ系のバレエ団ならいいのでしょうが、ロシア式ではそういうフラッペはありません。
簡単な例を挙げましたが、このような基礎的なことがバレエスタイルによって違う為、その受けたいバレエ団のスタイルをしっかり習得してからオーディションに臨まなければいけません。
そのバレエ団で踊っていた先生がいればその先生からバレエを学べるのが手っ取り早いですが、こちらもワークショップに参加したり、映像をみて違いを研究し、自分の身体に覚え込ませることが大切です。
芸術監督の意向はどのようなものか
こちらも、レパートリーを知ることと共通していますが、どのような方向性のバレエ団なのかを知っておくことは重要です。
コンテンポラリーが苦手なのに、入りたいバレエ団の芸術監督が創作やコンテンポラリーを重視していきたい、と思っている場合、果たして仮に入団できたとして長く務めることができるでしょうか?
せっかく夢のバレエ団員になれた!と思っても、「思っていたのと違う」「自分には合わない」となり、早期退団してしまうのは、短いダンサー人生にとって非常にもったいないです。
もちろん、それでも多くの経験が得られますし、視野もぐんと広がるので、無駄ではないでしょう。
けれども、自分がやっていきたい方向性と、バレエ団の方向性が180度違えば、継続していくのが辛くなってきます。
もちろん、新たな自分の可能性を発見し、新たに興味をもち、「実はやりたくないと思っていたけれど、やってみると自分に合っている!」と知れるかもしれない可能性やメリットもあります。
私がそうでしたが、私はプロとして舞台に立つまでキャラクターダンスをほぼやったことがありませんでした。
ワークショップで何度かやったくらい。
ですが、バレエ団に入り、キャラクターダンスを基礎の基礎から学ぶことで、「キャラクターダンスの楽しさ」「難しさや奥深さ」と「自分にはもしかしたらクラシックよりキャラクターの方が向いているのかも?」などと多くのことを知りました。
こういう例は私だけではないと思いますが、自分の可能性をより広げるチャンスでもあります。
いずれにしても、事前に「どういった方向性のバレエ団」を知っておくことで、心構えもできますし、現地に行って「こんなハズじゃなかった‥」と落胆することが少しでも減るハズです。
オーディションで重視されるポイント
バレエ団の実技オーディションでは何を見ているんでしょう?
- 体型
- 音楽性・音感
- 基礎・技術
どこのバレエ団でも共通する重要項目です。
体型
これはいうまでもなく、バレエダンサーにとってもっとも重要なポイントです。
海外のバレエ団付属のバレエ学校では、体型を基準にまずバレエ学校に入学できるか、進学できるかを決められます。
つまり、バレエ団員にも当然同じことが求められます。
体型管理、体調管理は当たり前の世界。
体型管理ができていないと、入団はもちろん、仮に入団の時にだけ頑張って体重を落としても、入団してから戻っていたのでは役が決まってから落とされます。
体調管理もそのひとつ。
舞台のときに体調を崩してしまって万全な踊りができない、体調を崩してしまいリハーサルに出ることができない、なんていうのはもってのほか。
まずは身体に良い食事を採り、そして良質な睡眠を確保すること。
体調及び体型管理の基礎の基礎です。
普段から体型を管理する癖、そして同時に体調を管理する能力が求められます。
音楽性・音感
これは、持って生まれたものもありますが、後天的にもカバーできるものです。
音感がないダンサーは、バレエダンサーとして認められません。
みんなで揃えなければいけない踊りなのに、ワンテンポ遅れている、なんてことは許されないのです。
また、音楽性がないダンサーは、将来的にも向上を期待することができません。
先生に「音痴」などと言われたことがある人は要注意です!
基礎・技術
こちらは、先の2点と比べると重要度はやや落ちます。
というのも、バレエ団に入ってからも向上、修正が望めるからです。
ですが全くダメでは話にならないので、オーディションまでにある程度のレベルまで持っていくことが大切です。
受けたいバレエ団が採用しているメソッドを確認し、基礎を見直してみましょう。
バレエ団付属のバレエ学校に留学&卒業する
受けたいバレエ団が決まっている場合は、こちらの方法も考えられます。
留学することで、そのバレエ団が採用しているメソッドを基礎から学べるとともに、コールドバレエとして公演等にも参加できるというメリットがあります。
デメリットとしては、留学の費用がかかることです。
それを除けば、オーディションでは入団が困難なバレエ団へも入団できるルートであり、行きたいバレエ団が決まっている方にはお勧めのルートです。
そしてもし、そのバレエ団に入団しないことになっても、海外名門バレエ学校の卒業生という肩書きは、他のバレエ団に入りたい時の書類審査においてとても有利な環境をもたらしてくれます。
今は、海外の厳しいバレエ学校であっても、外国からの留学生を受け入れているバレエ団付属バレエ学校がたくさんあります。
留学生専用クラス、なんていう課程を設けているバレエ学校もあります。
1年やちょっとの留学では難しいこのルートですが、自分の実力を高め、海外での生活も経験しながらプロになるための準備に専念できるのがこのルートのメリットであり、特徴です。
海外バレエ団付属バレエ学校に入学する
海外のバレエ学校に留学するには
・コンクールで留学権を得る(スカラシップをとれば格安で留学できる場合も)
・自分で留学先を探し、自分で申込み、自分で留学する方法
・留学エージェントにお願いする方法
の3つがあります。
ちなみに私は、学校へは「自分で留学先を探し、自分で申し込んだ」タイプです。
バレエ団への入団は、「知人の紹介」というもので、上では紹介していません。
あまり機会がなく、望み薄なためあえて紹介していませんが、また機会があれば記事を書きたいと思っています。
語学ができるなら、自分で全部やってしまうのもありですが、そうでない場合は留学エージェントにお願いしてみるのもひとつ。
ただ、留学エージェントはとっても高額な場合があるので要注意です!
一番いいのは、信頼している知り合いが留学エージェントをやっている、もしくは自分のバレエの先生経由でエージェントを頼める、というパターンです。
インターネットで出てくる大手サイトはびっくりするくらい高かったりするので‥お気をつけください。
それでも納得されているならもちろんよし。
なるべく安く費用を抑えたい場合は、安いエージェントを探さなければなりません。
今は、コンクール経由での留学にエージェントが入っている場合もあり、こちらは比較的安いお値段でされているところもあります。
また、本留学だけでなく海外でのワークショップに日本エージェントが絡んでいることも多いのでこちらもまずワークショップに参加してから見極められるのでお勧めです。
いずれにしても、ビザの発給の手続きや、向こうの学校とのやりとりをしてもらえる点は、自分でやるよりも楽で安心です。
自分でインターネットで探すのもひとつですが、まずはお教室の先生に相談してみてはいかがでしょうか。
バレエ業界は横のつながりが豊富なので、いい方法を紹介していただけるかもしれません。
留学ができたら、あとはプロに向かって研修を積むのみ。
現地の生徒とも交流でき、質の良いレッスンを受けることができ、自分がプロとしてやっていくための準備だけに専念することができます。
その他バレエ団に入る方法
そのほかの方法としては
・知人の紹介
・海外ワークショップや公演でのオファー
・姉妹校制度や提携校からの推薦
などもマイナーな方法ですがあります。
こちらは、どちらかというと運や環境に左右されるので今回は説明を省かせていただきます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
結局はありきたりな方法になりますが、プロになることを目指しているあなたの参考になれば幸いです。
自分にぴったりの方法を見つけて、ぜひあなたがプロとして活躍できるように、心から応援しています。
Ayu